『鉄道員(ぽっぽや)』


さあ『ミリオンダラー・ベイビー』を観よう♪

と宣言しておいて、なぜか『鉄道員(ぽっぽや)』を借りてきた私(笑)
なんかこの季節にふと見たくなってしまってね
前から観ようと思ってはいたんだけど

何だろう冬は雪の映画を観たくなるよね
雪見大福じゃないけど、冬にアイス食いたくなる現象というか(笑)
















『鉄道員(ぽっぽや)』降旗康男監督
浅田次郎の直木賞受賞作を原作にした1999年の映画
高倉健主演で映画化され、志村けん、広末涼子らも出演した
言わずと知れたヒット作品



早速観てみました♪


が、、、


ええと、、これは、、(苦笑)



(以下、正直で辛辣な感想が始まります笑)



いやあ、名作って言うから
もっと静かな映画かと思ってた

そして、てっきり高倉健と志村けんがガッツリ絡むのかと思いきや
志村けんもチョイ役と言ってもいいくらいで、凄くもったいないなあ



まず

色々盛り込み過ぎ
登場人物多過ぎ
メインの役者さんの芝居がクサ過ぎ、観てて途中一瞬コントかと思った
(小林稔侍の演技が始まった時点で、ああ、これはヤバいかもしれない...と思ってしまった笑)
雪景色や列車たちの映像は良いのに、なんかシーンが多過ぎてコント集みたいになってしまってる


健さんは健さんなので良いとして
とにかく全体的に芝居がクサ過ぎて最後まで入っていけなかった
それぞれ名前と実力のある役者さんだろうから
演出とか脚本の問題なのかな~
(唯一『キッズリターン』の安藤政信だけが自然だった気がする笑)


志村けんのコントを多少なりとも好きで見てきた者としては
もっとコント仕込みで培った演技力で渋~い演技をやっと披露できるのかと思いきや
(あの人時代劇の演技とか相当真面目に好きそうだったからね)
結局コントみたいなシーンで起用されてただけで、もったいないし残念...

チャップリンじゃないけど、喜劇役者の悲哀みたいなのが骨の髄まで沁みてる人だと思うから
変に演技みたいのさせなくても、いい芝居をする役者になったんじゃないかと思うんだけどなあ
(コロナ禍の中で亡くなって主演予定だった映画も叶わなかったからそれもまた残念)



あれだけ良い自然風景があるんだから
高倉健と志村けんと、もう1人誰かで
3人くらいにメインを絞って(広末涼子は...う、う~ん、どうだろう?苦笑)
登場人物も人間関係もセリフももっと減らして
もっと内面を掘り下げるようにすれば深みが出たと思う

折角 北海道の冬景色やとSLの汽笛の詩情溢れる素晴らしい映像があるんだから
行間を読むように もっと文学的・詩的な冒険をしたら
本当の名作に化けたかもしれない

健さんは喋らなくても画になるんだから
寒い時にわざわざ「しばれるな~」とか言わせなくていいんだよ
映像と表情とかで観てる方は分かるんだから

説明させ過ぎ 語らせ過ぎ で結局観てるものを興ざめさせてしまう日本映画の悪い癖
要するに観てる方の感性を信用してないんだよ 下に見てるんだよな
なんか万事が万事そんな感じ


重厚になり切れずに
微妙にファンタジーに逃げるような
そんな日本映画の弱いところが出てたような気がする
まあ、原作ありきみたいだからストーリーはしょうがないんだろうけど

あと、人が死ねば感動すると思ってるところも良くないな

あと、「ぽっぽや」「ぽっぽや」みんな言い過ぎ(笑)
溜めて溜めて"ここぞ!"という時に1回だけ「俺はぽっぽやだから...」って言った方が効いたんじゃないかな?
高倉健というキャラクターとも相まって

あと! 最後のシーンは「ええええ~~!」ってなったのは俺だけではない、と信じたい(笑)



エンドロールの歌が「お、ちょっと良いいな」と思ったけど
奥田民生作詞 坂本龍一作曲 坂本美雨歌
とクレジットが出てちょっとゲンナリした(とんだトバッチリ笑)
















以上、すべて敬称略
大して映画を観ていない人間の"知ったか"映画批評でした(笑)

ホント"演技する"って難しくて奥が深いことなんだということを
改めて分からせてくれる、そんな映画でした



いやあ、『ミリオンダラー・ベイビー』にしときゃあよかった(笑)
でも一度は観たいと気になってたから今回観れてよかったな

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