血肉 - eastern youth

【俺の血肉と化したCD自慢】
 
その3 - eastern youth

イースタンユース。
 
GOUPIL AND Cを語る上でも
小嶋個人の音楽史を語る上でも
これは外せないであろう。
それぐらい俺(我々)にとっては大きな存在。
 

 
初めて聴いたのは、TVKで流れていたPVだった。
確か「夏の日の午後」のPVだったと思う。
二宮さんがバイクに乗っているやつ。
いい曲だなあ、と思ってすぐCDを買いに行った。
おそらく小嶋が18か19の頃。颯爽と浪人生活に突入した頃だ。
随分遠い昔の話だなあ。(笑)
 
買ったのは当然 『旅路ニ季節ガ燃エ落チル』。
そしてシングル 『青すぎる空』。
 
最初の頃、特に大好きで聴きまくってたのは、「何処吹く風」だったなあ。
しかもアルバムバージョンよりシングルバージョンがより好きだった。
エッジの効いた曲に乗る「アカイソラ キレイダネ」といった童謡のような歌詞も衝撃的だった。
 
それまで、高校時代は最終的にはVAN HALENとかを聴いていたので(笑)
(PUNKすら知らなかったしロックと言ってもハードロック寄りだったし
 ロックっぽいサウンドは知っていても何がロックなのかはよく分かっていなかった)
「うわ、日本にこんな生々しいバンドがいるのか!」という衝撃を受けた。
「これぞ日本人のオリジナルの音楽だ!」 「日本のロックはこれだ!」とすら思った。
ディストーションの効いたギターの音、馴染みの無いコード、ミュートしたバッキングの音にもシビれたな。
テクニカルなギターとは違うカッコ良さのギターってのもあるんだな!って思った。
(と言っても俺はテクニカルに弾けてたわけじゃなかったが笑)
 
 
それはまさに生身の人間が鳴らす音楽だった。
 
パンクなのかエモなのか、とかそんなことは全く考えなかったし、いやそもそも知らなかったし、
ただ「ホンモノの音楽だ!」と思った。
その音楽には強力な説得力があった。

 
それから20年近く聴き続けて今に至る。
ライブも、新宿のリキッドルームで、日比谷野音で、横浜FADで、、、色んな所で見たなあ。
初めに見た頃は、まだダイブしてる人もたまにいたっけか。
浪人時代の俺に、「お前は数年後この人たちとライブをするんだぞ!!」と言ったらきっと卒倒しただろうな。(ベタな話ですまんけど笑)
 
 
よく思うんだけれど、
普通のロックバンドってアルバムによって変化(パワーアップ)してグングン上を目指すんだけど、
イースタンの場合は、良い意味でそうではない気がする。
すべてのアルバムが平等に存在しているというか。
この感覚、聴き続けている人ならわかってくれるかな?
きっと初めから完成していたというか、すべてのアルバムが魂レベルで同じというか。
 
それは、たぶん吉野さんが "本当に思ったこと" しか歌にしていないからなのかもしれない。
そこに変わらない思いがあり続けているからかもしれない。
 
それはきっと生活や暮らしの中から生まれてくる思い。
日々の暮らしの憂いを歌うのがブルースだとするなら、イースタンは間違いなくブルースだろう。
ブルースマンのアルバムだって変化や上昇なんてはなから関係ないだろうし。

 
だって歌っているでしょう?
 
「いずれ暮らしの果てに散る!」

って。
 
 
 
くだらない歌唱スタイルなどではなく、ここまで心の底から激唱する人を俺は他に知らない。
日本の音楽の宝、イースタンユース。
それにみんな気付いてくれよ。頼むぜ。
 
 
ちなみに、小嶋が最近なんだかよく聴いている曲は
「空に三日月 帰り道」(『叙景ゼロ番地』)であ~る。

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