血肉 - THE WHO

【俺の血肉と化したCD自慢】
 

その8 - THE WHO
 
 
ロジャー・ダルトリー
ピート・タウンゼント
ジョン・エントウィッスル
キース・ムーン
 

鉄壁のロックバカ四人組
四人中二人は既に故人で現存二名

ザ・フーを聴いたのは初期のパンクから遡ってのことだったと思う。
何かのベスト盤を借りてMDで聴いていたっけかな。
と言ってもやはり時代的に、初期のスタジオ録音では録音技術の限界もあるのだろう
彼らの持っている破壊力をそのまま伝えるような音質ではなく、
ああコーラスもあって良い曲を演奏する60年代のバンドだなぁ、くらいだった。
俺は別にモッズじゃないから、初期にはモッズの皆さんほどの思い入れはなかったし。
 
火がついたのはやはり映画『キッズ・アー・オールライト』をDVDで見た時からかな。
やっぱりリアルタイムじゃなく後追いで聴くバンドは、
CDだけだとピンと来なくても、映像を見ることでようやく理解できることもある。
Sex Pistolsなんかもそうだった。
 
彼らの生態を如実に捉えたこの映画を見ることによって、
彼らがロックであることをすんなり理解したのである。
もちろん、キース・ムーンのドラミングにはそりゃあド肝を抜かれましたとも。
ドラムを会得したってよりも、ドラムそのもの、リズムそのものって感じだった。
 
ロックのライブ盤における名盤として世界中で名高い『ライブ・アット・リーズ』なんか、
聴く時はスピーカーの前で正座しちゃうね。(気持ち的に 笑)
シャッフルで1曲ずつじゃなくて、ちゃんと通しで聴かなくちゃと思ってしまう。
ピートが興に乗って、即興に突入しそれに他のメンバーが自然と反応し
火花を散らす化学反応を起こしていく様は、「ライブってのはやっぱこうでなくっちゃ!」と
思わせてくれる。
スタジオ録音通りに演奏するのもそれはそれでいいんだけれども!(笑)
 
 
ステージでの爆発力とは裏腹に繊細でなかなかウジウジした男ピートを筆頭に
社会不適格な猛者が集えし、理想のフォーピース・ロックバンド。
 
それが、ザ・フー。
 
 
ちなみに私、初来日2004年ロック・オデッセイ、並びに2008年の単独来日武道館
ともに見に行っております。
あとロジャーの『TOMMY』再現ツアーを横浜で。
 
数年前の『Player』誌(ギター雑誌)にピートのインタビューがあって、
その頃はもうロジャーと二人だけになってしまっていて
「あいつ(ロジャー)がいないと俺は何にもできないんだよ。
あいつはほんとに良い奴だ。」なんて風に書いてあって、
いやいやあなた程の才能のある方が何をおっしゃる!
と思ったりもしたが、これ、なんかものすごい気持ちわかるんだ。
(俺なんかの能力と比べたら失礼だけども笑)
 
作品を生み出すのと、それを人前にさらけ出すのは、また別の才能というか能力というか。
ピートがどんなにいい作品を作っても、それをロジャーが理想の形で歌なりパフォーマンスなりで表現してくれて初めてザ・フーが完成するというか。
説明しにくいけど、その気持ちなんかすごい分かるんだ。(勝手な解釈かもしれんが)
 
そうだなぁ、初期のダウンタウンを例にわかりやすく言うと(笑)、
松ちゃんが高度過ぎるボケを展開してもお客さんのレベルでは理解できず、
浜ちゃんがそれに瞬時に的確にわかりやすくツッコむことによって
ようやく多くの人に伝わる笑いになるというか。
そういう関係性なのかもしれない、ピートとロジャーは。
というか、キースとジョンがいた頃は、みんながそういう関係性だったのだろう。
ピートの作品を演奏するのに理想のメンバーが揃っていたということだ。
 
こんな素敵な分厚い自伝もあったりします。

マニアはもっとアナログもいっぱい揃えるんだろうけども
私の蒐集はまだまだですな!(笑)
 
 
ピートとロジャーよ、
末永く健康に!

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