『おもひでぽろぽろ』















し、、渋いッ!

地味とも取られかねないけれど(笑)



改めてちゃんと観たくなって借りてみた

ジブリ 1991年の高畑勲監督作品
『おもひでぽろぽろ』

岡本螢原作、刀根夕子作画
という原作の漫画があるみたい

結構 何気にジブリって
完全オリジナルストーリー多くはないのよね



この作品、
TVでやってるので観たことは観たけれど
果たして最後まで観たっけな?(笑)

今でも時々再放送したりしてるのかな?
"百姓"って言葉を連発してるからTV側は及び腰になってそうな気がするけど(笑)









改めて観てみて

いやあ、なんちゅうか、すげえ映画だな(笑)

つまらないとか面白いってよりも、いい映画だな

子供にこの良さはわかんねえな(笑)
完全に大人向けだと思う


そして、ほんとに「思い出」が「ぽろぽろ」出てくる映画だったのね

詳しいストーリーはwikipediaを見てもらうとして(笑)




27歳になるOL岡島タエ子

(年齢的にも)人生にちょっと迷いが出始めた彼女が
記憶の中の小学5年生の自分と一緒にたどる「心の旅」


心の揺れ、感情、表情、
うまく描くなあ
ものすごく丁寧に描いてるなあ

あべ君のところのエピソードとかいいなあ
アニメでしか表現できないような空想と現実が入り混じったような
映像表現をちょいちょい入れてくるのがいいよね
ラストのエンドロールでのシーンもとても良かったな
ちょっぴり切なくて

エンドロールで流れる主題歌
都はるみさんの歌う「愛は花、君はその種子」
MDでよく聴いてたけどやっぱりいいな


あと主題歌だけじゃなく使われる音楽もよかった

あえてこの"和"な映画に
ハンガリーとかブルガリアぽいのだったり、アンデスっぽいのだったり
外国の音楽をあててくるところがいいねえ

さすが星勝



『平成狸合戦ぽんぽこ』が宅地開発の話なら
こっちは農業・お百姓さんの話だったんだな

その辺は、高畑勲の社会問題を混ぜ込む手腕が垣間見れる















(あっ!「友達をアダナでよばない。」!笑
 さすが高畑監督 先見の明がおありで 笑)






ジブリ映画だと
ついつい宮崎駿と高畑勲を比べてしまうけど(笑)



少年の頃は

宮崎駿の方がどう考えても面白いだろ

と思ってたけど

もしかしたら高畑勲の方が好みかもしれない(笑)


高畑監督は、心がざわざわする作品を作る人だ


宮崎駿はワクワクさせてくれる
高畑勲はざわざわさせてくれる

そんな感じがするし

良い意味でもちょっと悪い意味でも 子供っぽい
良い意味でもちょっと悪い意味でも 大人向け

という感じもする



あと、なんだろう
宮崎駿の冒険活劇ものは
そんなに観てる時にインスピレーションが湧かないけど
(ストーリー的にも「ああ面白かった!」で終わってしまうことが多い
 メッセージも一義的で、それを受け取るだけになってしまうというか
 いい意味でストレートというか、単純明快な面白さ)
高畑勲の方は観てるとインスピレーションが湧いてくるような
やっぱり時間をかけて丁寧に内面を描写しようとしているからだろう
(多分に作画やアニメーションの素晴らしさもあると思うが)
("時間をかけて丁寧に"が、観る人によって時に"退屈"と取られかねないのが難しいところ)


宮崎駿はキャッチ-でインパクト抜群
高畑勲は丁寧で心に染み入る何かがある

とも言えるだろう
















主人公のタエ子さん

27歳の設定だけど
えらいしょっちゅう"ほうれい線"をアピールして
やけに"老け"をアピールするけど
(ああ、でも他の(現実世界の)若い子も同じ描き方してるか)

当時はやっぱ女性で27歳で独身ってのは
結婚を心配される微妙な年齢だったんだな
若くもない、かと言って、おばさんでもない

今でこそ周りもやいのやいの言わなくなったけど
舞台設定の1982年くらいだと余計ね




思ったけど
(ちょっと話がそれるかも笑)


結婚年齢なんかも
昔と今じゃだいぶ変わっただろうが

ボクサーの選手寿命なんかでも
昔と今じゃ全然違う

そもそも
平均寿命だってそうだ



これって何気に"情報"に左右されるところが大きいんじゃないだろうか?

(もちろん食事や肉体の違いはあるけれど)



「あ、そんな歳までできるんだ!」

「あ、そんな歳まで人間って生きれるんだ」


って無意識に思えたことが寿命や選手生命を延ばすのに一役買ってるってところあるんじゃないだろうか?


例えば「平均寿命は60歳ですよ」ってずっと聞かされた人生を送っていたら
なんとなく無意識の内に60歳越えたら、「自分ももうそろそろかな?」ってなって、
あまり前向きな気分にはならないよね?
「もういつ死んでもいいか」と心のどこかで思ってしまって、
「いや、まだまだ死ぬには早い!」とはなりにくい

逆に「人生100年時代ですよ」「120歳まで生きようと思えば生きられますよ」
って言われれば、体も自然とそっちを目指し始めないだろうか?



ボクサーだってそう

昔(トカちゃんとか畑山や竹原とかの現役時代)は24~25歳くらいで引退するのが当たり前だった
それが、今では普通に30超の世界チャンピオンはゴロゴロいて、
下手すりゃ40過ぎてもやっている選手だっている

(選手層の高齢化、トレーニングの進化、肉体の維持、寿命が延びたってのももちろんあるだろうけど)




一人 突破者が現れると

それに続けとばかりに
次々に突破する人が出てくるんだと思う


陸上の世界記録だって何だってそうだ
「100m10秒切れるんだ!」ってわかった途端
後に次ぐ選手が出てくる

フィギュアスケートの何回転ジャンプとかもそう

ロックミュージックだってそうだ
"若者の音楽"と言われていたけど
ポール・マッカートニーにストーンズ
70歳を過ぎてもロックしてる人たちを見れば
下の世代も「お!あの歳になってもできるんだ!」と思うように当然なる



つまり、そうした"情報"が肉体に影響を強く及ぼすってのは十分にあり得るんじゃないだろうか?
(ということはもちろん、その"ポテンシャル=潜在的な能力"を持ってるということを意味する)
=寿命や選手生命、文化生活習慣の定めたような締め切り、が延びるということに繋がるんじゃないか?


限界を決めてしまって、「できない」と思えばできないし
「できる」と思えば、限界を突破できる

そんなことって実は多いんじゃないだろうか?




、、、

だから『おもひでぽろぽろ』に話を戻すと(笑)

「あ!こんな歳でも結婚できるんだ」ってのも
時代とともにどんどん変わっていくもんなんだろうな

主に 後ろへ後ろへ と限界地点が延びていく感じ

そうやって文化や生活習慣も
時代とともに移り変わってゆくんですね


といったことを考えました(笑)

わかったようなわからんようなことを
長々とゴチャゴチャ書いてしまったが、、、

高畑インスピレーション効果、あったでしょ?(笑)








あとは何だろな


1991年作成のこの映画は
もちろんコロナ前の世界


映画35分頃のお母さんのセリフ

「夏風邪はこじらせると大変なんだから」


、、、やっぱり(笑)

コロナ禍で、"夏風邪"って死語にされちゃったからなあ

病名はコロナでも何でもいいけど
夏の風邪には気を付けましょう(笑)




以上です♪


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