北野武『Broken Rage』






これは殿からのバレンタインプレゼントなのかーっ!?(笑)









昨日14日、Amazon Primeにて公開スタートの
北野武監督 最新映画『Broken Rage』


夕方『バタアシ金魚』を観た後、
早速 夜にこちらを観させていただきましたッ!


第81回ベネチア国際映画祭
アウト・オブ・コンペティション部門正式出品作品です!





良かった、、


北野武という人は
『みんな~やってるか!』の頃と
いい意味で全然変わってなかった!(笑)



私の好きな映画『みんな~やってるか!』の、あの感覚と







今回は、Amazonが傘下におさめた、
Amazon MGMスタジオというところの出資なのかな?

配信での公開ということと
実験的な作風ということもあってか
62分というコンパクトな映画



"ねずみ"と呼ばれる、一見冴えないが実は殺し屋の男が警察に捕まってしまう。釈放の代償として覆面捜査官となり、麻薬組織に潜入し、親玉との"偽の"直接取引を仕向けるが、予期せぬ展開が…。北野武監督が贈る、前半はシリアスなヤクザアクションとして、後半は同じ物語をセルフパロディのコメディとして描く二部構成。ねずみの運命やいかに。
― Amazon Prime 紹介文より




公開前の宣伝でも発表されていた通り、

前半が、これぞ北野武!なバイオレンス・パート
後半が、それをセルフパロディにしたコント・パート




この作品で
ようやく海外でも「北野武=お笑い芸人」という
点と点が、線で繋がったんじゃないかな?(笑)


『風雲たけし城』が海外で再放送されて大人気だったらしいとは言え、
ベネチアで金獅子賞を取るほど 洗練された芸術的な映画を撮る監督「北野武」
芸人「ビートたけし」は結び付かなくて、"キタニスト"と呼ばれる海外の
熱狂的ファンたちは、さぞや困惑したことだろう(笑)




それまで、北野作品の中で唯一"お笑い芸人"としての側面を見せたのが
前述の、1995年の『みんな~やってるか!』だけだった
(一応"ビートたけし"の第1回監督作品というテイではあったけど笑)


その、世界に誇る北野武のフィルモグラフィーの中で
多くの人がどう捉えていいか分からない(笑)問題作であり異色作
『みんな~やってるか!』


今回の『Broken Rage』のコント・パートで
その手触り・肌触りを感じることが出来て

芸人"ビートたけし"のお笑い芸人としての変わらなさに
ちょっと感動した(笑)





前半バイオレンス・パートは
ほんとそのまま作ればハードな北野作品に仕上がりそうだし

後半のコントは、
極上の手練れの俳優さんたちを使って
まさにコントを楽しんでいるって印象(笑)


昨日の『バタアシ金魚』からグンと大人になった(笑)浅野忠信氏をはじめ
北野作品とは切っても切れぬ縁の白竜氏(しかも今回ちょっといじられてた笑)
常連だったり、常連と化しそうな、大森南朋氏や中村獅童氏
あ、仁科貴さんも良く見るよね~
錦鯉の雅紀さんなど芸人さんも複数出演

そして、そこらの芸人にゃあ負けない
北野武の素晴らしい肉体美!(笑)




得意のヤクザものを撮ってる最中でも
北野武監督の頭には、こういうお笑いコントの発想が
ジャンジャン湧いているんだろうなあ
シリアスになればなるほど


(あ、今ふと思ったのが
 袂を分かってしまったけれど、"たけし軍団"の面々を使った映画があれば
 年齢を重ねた上での全員の人生の苦みや渋みが出た、いい映画になりそう
 日本でなら話題にもなりそうだし 笑 、、という戯れ言)



齢80歳を前にして
創作意欲の衰えぬ"殿"
次回作への期待が高まります!








- - - 2025/2/16追記 - - -

YouTubeの北野監督のインタビュー動画見てたら
その中で語っておられたけど、、

今回の62分という短さも
初めからそうしようと思っていたわけではないとのこと

普段の映画と同じ量を撮っていたのに
いざ「Amazon配信視聴のモバイルサイズで」(北野監督は「テレビで」と仰ってたけど)
を念頭に入れて編集していったら気付いたらこの長さになっていたらしい

要は、映画のスクリーンを思い浮かべるか、テレビやスマホの画面を思い浮かべるか、
ってことなんだろうけど

各シーンをそれぞれ何秒くらいかずつ長くしていくと
いつもの映画版の長さになるようだし

北野監督の「編集の妙」を感じる話だった



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