『PERFECT DAYS』
2025/2/18火曜日、Amazon Primeにて
『ワンス・ア・ポン・ア・タイム・イン・アメリカ』と2本立てでの鑑賞
現代邦画は、役所広司にはじまり 役所広司に終わる!(笑)
と言ってもいいぐらいに
主演作の多い役所さん
こないだ観た『すばらしき世界』に続いて
鑑賞したのがこちら

『PERFECT DAYS』
ヴィム・ヴェンダース監督 / 役所広司主演
2023年 日本・ドイツ合作映画
ヴィム・ヴェンダース監督が東京を舞台に、役所広司演じる清掃作業員の日々を描く。第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、役所が日本人俳優としては『誰も知らない』の柳楽優弥以来19年ぶり2人目となる男優賞を受賞したほか、作品はエキュメニカル審査員賞を受賞した。また2024年の第96回アカデミー賞では日本代表作品として国際長編映画賞にノミネートされた。
― Wikipediaより
東京・渋谷でトイレ清掃員として働く平山(役所広司)は、静かに淡々とした日々を生きていた。同じ時間に目覚め、同じように支度をし、同じように働いた。その毎日は同じことの繰り返しに見えるかもしれないが、同じ日は1日としてなく、男は毎日を新しい日として生きていた。その生き方は美しくすらあった。男は木々を愛していた。木々が作る木漏れ日に目を細めた。そんな男の日々に思いがけない出来事がおきる。それが男の過去を小さく揺らした。
― Amazon Prime 紹介文より
お、珍しいな
横長のスクリーンな感じじゃなくて
画面比率が昔のテレビみたい
わざとそうしているんだろうな
非常に丁寧なタッチの映画で
一瞬
「あれ?トイレ清掃員に転職した役所広司の
ドキュメンタリーを見せられてるのかな?」
と思ったりもしたけど(笑)
それだけリアルに丁寧に描いていたということだろう
博多弁でのどなり声も多めで激しさもあった『すばらしき世界』とは打って変わって
寡黙で、自分の世界に生きている男が演じられている
全編通して、"木漏れ日" を映像として効果的に使っていて
それもまた、映画を静謐で穏やかな印象にするのに一役買っている
主人公は、自分の世界に生きているものの
時には外からの出来事に影響を受け
水面の波紋のように
風に揺れる木々の葉のざわめきのように
時に、こころに微かな変化を生み出す
それでも自分の世界が大きく変わることはないんだけれど
そうした心模様が優しく描かれていて、いい映画でした
そんな映画であって
何も起きないっちゃ起きないから(笑)
見方によっては、"思わせぶりなだけ"の映画に受け取られもするかもしれない
人物の背景までは下世話に説明していないから
肝心なところは観てる側の想像にお任せ
といった感じで
いじわるな見方をすれば
ちょっとズルいよな、と思ったりもできるかな?(笑)
まあ、でも独特の空気感のある映画で良かった
主人公がカセットテープで昔の音楽を聴くのが好きだったり
小鉢の盆栽を、集め育てるのが好きだったり
と、割りと自分と共通する部分もあったり(笑)
東京の下町を舞台にしているけれど
2023年の映画、っていう感じがした
ラストの辺で、三浦知良演じる男と主人公が
"影"について話す、ちょっと印象的なシーンがあるんだけれど
「影が重なって濃くなるのは
光源が2箇所以上ある場合だな♪」
と思った(笑)
思ったし、
もしかしたら、
それぞれがそれぞれの人生で光りを放っていれば
その映し出す影は、お互いに重なり合い、濃くなる
そして、その影は木漏れ日のように美しく揺らめくだろう
そんなテーマやメッセージも受け取れるんじゃないかな?
という感想を抱きました
チャンチャン♪(笑)
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